Acid Black Cherry オフィシャルサイト

〝忘れない〟

本日、Project 『Shangri-la』第3弾となるAcid Black CherryのNew Single

「君がいない、あの日から…」

が発売されました。

ひとたびyasuの手元を離れた楽曲は聴いて頂いた皆様の物です。
タイトルや歌詞中の〝君〟に誰を思い描くかは、聴く人それぞれで良いのだと思います。

ある人にとっての〝君〟は恋人、ある人にとっての〝君〟は友達、ある人にとっての〝君〟は愛する家族、また、ある人にとっての〝君〟は愛犬だったりするのかもしれません。
何故〝君〟がいないのか？、そして〝あの日〟が〝いつ〟なのか？
それも、〝君〟を誰とイメージするかによって変わってくるでしょう。
そうやって、皆様の心の中で自由にこの曲を育てて頂ければ、それが作者であるyasuが最も光栄に思うことです。

もちろん、yasuにとっても〝君〟は存在します。
yasuにとっての〝君〟ーー
それはファンの方です。
yasuにとって、この曲の〝君〟は、〝あの日から姿を見せなくなってしまったファンの方〟のことなのです。
そして、ここで言う〝あの日〟という言葉には、たくさんの〝悲しみ〟を生んだ日、『３.１１』が大きな意味合いとして込められていることに間違いはありません。
ですが、yasuの思い描く〝君〟は、東日本大震災による被害にあわれた方々だけ、というわけではないのです。

台風や大雪などによる天災の被害にあわれたファンの方、病に倒れてしまったファンの方、事故にあわれてしまったファンの方、凄惨で不条理な事件に巻き込まれてしまったファンの方もいらっしゃいました。

そうした、あらがうことの出来ない不幸に見舞われ、今、yasuに笑顔を見せにくることが出来なくなってしまっているファンの方すべてを想っての〝君〟です。

そんな、yasuの強い意志を私達スタッフは「君がいない、あの日から…」に感じ取っています。

Project 『Shangri-la』は、最初から企画の全貌を見すえてスタートしたわけではありませんでした。

「yasuの音楽で皆様に笑顔になって欲しい」

ただそれだけで走り出しました。
ですから、この曲をProject 『Shangri-la』のトリを飾るシングルとして発売しよう、などと決めていたわけでもありません。

「君がいない、あの日から…」という楽曲は、全国をライブしながら回り、皆様の声を聴き、皆様の笑顔に触れ合えることがyasuの大きな〝喜び〟となっていくのと同時に、ここに〝君がいない〟という〝悲しみ〟を決して忘れてはいけない、そんな想いがyasuの中で育って自然とyasuから産まれ出てきたのです。

そして、この曲に出逢ってようやく、yasuも私達スタッフもProject 『Shangri-la』の中に隠されていたもう一つの大切な意味に気づかされました。

ーーーーーーーー傷みに慣れるのではなく
　　　　　　　　　　大事なのは、その傷を忘れないことーーーーーーー

ーーー傷みに慣れるのではなく　　
　　大事なのは、その傷を忘れないことーーー

もしもyasuの唄で、音楽で、笑顔になることができて、誰かのことを思いやれるくらい心に余裕ができたなら、皆様にも思い出して欲しいと思います。
そして、忘れないでいてあげて欲しいと思います。

あの日のこと。
あの日から始まった〝悲しみ〟は、まだ終わっていない、ということ。
そして、皆様の笑顔の隣には、yasuのところに笑顔を見せに来ることが出来なくなってしまった沢山の〝君〟がいるということを。

３月１１日

せめて一日だけでもいいからーーー。

〝音楽しかできない〟とyasuはいつも言います。
でも、私達スタッフはyasuの作り出す音楽の力を信じています。

どうか、「君がいない、あの日から…」を手にして頂いた皆様の〝心〟にもyasuの〝心〟が届きますように。

２０１４年３月１１日
TEAM ABC